インプラントジャーナル IMPLANT JOURNAL
88号

価格
4,730円(本体4,300円+税10%)
体裁
国際A4判
IMPLANT JOURNAL

特集

インプラント審美補綴におけるチェアサイドとラボサイドの共通認識と情報伝達 [ 新井 達哉(Practice adviser 林 揚春)]
インプラント審美補綴においては、治療チームとして歯科技工士は歯科医師の考えや知識を、歯科医師は歯科技工士の考えや知識を共通認識として共有した上で、各々が同一のゴールを目指して専門分野での果たすべき役割を担っていくことが重要である。
本特集では、ラボサイドの立場から、インプラント審美補綴においてチェアサイドと共有したい共通認識事項と、それに伴う情報の収集とその伝達方法について解説する。

内容

  • 連 載/超高齢社会に対応できるインプラントシステムを目指して 第1回 ITインプラント開発の背景とそのコンセプト [ 飯島 俊一 ]
  • 全顎的インプラント治療/咬合崩壊した高齢者に対して咀嚼機能の早期回復を目指した一症例 [ 氏井 公治 ]
  • ニューヨーク大学発 新しい水平的骨造成法の紹介/Custom Alveolar Ridge Splitting Part 3:下顎への応用
    [ 覚本 貴仁・澤田 光弘・鈴木 貴規・Sang-Choon Cho ]
  • Scientific illustration イラストで見る白血病 [ 井上 孝 ]
  • サイナスリフトシリーズ連載/サイナスリフトが極めて困難な症例、断念しなければいけない症例について [ 小林 文夫 ]

編集部より

メジャーなインプラントメーカーをはじめとするインプラントシステムのマイナーチェンジやモデルチェンジを見ていると、世界的にインプラント治療の潮流は「低侵襲」「短期間治療」の方向へ進んでいるようです。
長い治癒期間を必要とする骨移植や広範囲の骨造成処置を避けて、できるだけ既存骨で強固な初期固定が得られるインプラントシステムの登場が目立ってきました。これは、世界的にも患者の高齢化が進んでいるのが一因ではないかと考えます。日本は世界でも有数な長寿国であるがゆえに65歳以上の人口が人口全体の21%を超える超高齢社会に突入しています。結果として、患者は高齢化に伴う身体の衰えが進み、インプラント治療は短期間の機能回復が求められ、さらに口腔内で機能する期間は長期的な結果が求められています。
短期間の治療にはインプラントが骨結合を獲得するまでの間の機能回復をどうするかということも含まれます。本号では、これから世界各国が迎えると思われる高齢社会や超高齢社会におけるインプラント治療のお手本となるヒントが多くお伝えできているのではないかと考えています。