今号で特集してきた「Minimalismを極める」は最後になります。最終回の第5回は基本に返って「抜歯即時埋入・即時荷重の基本原則」をテーマとしました。
Minimalismに基づいたインプラント治療の核ともいえるのが抜歯即時埋入・即時荷重です。いまだに慎重論も多く、抜歯即時埋入は適応症が少ないという意見もあるようですが、Root Membrane TechniqueやSemilunar flapなどのテクニックを併用することで抜歯即時埋入の適応症は確実に広がっています。
本特集では、藤岡直也先生(岡山市)より「抜歯即時埋入・即時荷重の基本原則」として、抜歯即時埋入を第一選択とした場合に、どのテクニックをどのように使用することで抜歯即時埋入が適応可能となるのかを解説いただき、木村美穂先生(東京都)からは「即時荷重の基本手順」として、即時荷重が可能か否かの判断から、プロビジョナルレストレーションの作製方法とその手順、即時プロビジョナリゼーション後の術後経過における注意点、印象採得・上部構造装着時の注意点などを解説いただいています。
坂田純一先生(北海道伊達市)からは、「FINESIA®インプラントの臨床 -Tissue LevelとBone Levelの採用基準-」として、Tissue LevelインプラントとBone Levelインプラントの臨床上の使い分けを解説いただいています。
前田 貢先生(東京都)からは、審美領域のインプラント治療戦略(連載)における臨床編「審美エリア単独歯欠損へのインプラント治療」の第二段として、Semilunar coronally repositioned flapを応用した審美再建の症例を解説いただきました。抜歯対象の歯の唇側に残る骨が束状骨か支持歯槽骨なのかを判断した上でSemilunar coronally repositioned flapを応用することが重要であることをバイオロジーの観点も交えながら解説いただいています。
連載の「エビデンスにはとらわれない臨床経験から紐解くインプラント治療の疑問」は、覚本嘉美先生(栃木県)、八木原淳史先生(茨城県)らのグループが、「埋入ポジション・埋入深度はどうやって設定したらいいの?」「フラップレス埋入は誰にでもできる?」「上部構造はスクリュー固定でないとダメなの?」の3つの疑問に答えていただいています。8名の先生方が国内の臨床で培った経験を基に、現時点における臨機応変な見解を述べていただいています。
中山浩之先生(和歌山市)からは、「最大咬合力制御を目的とした口腔内フォースコントロールの新たな試み -H-N式歯科ボツリヌス療法-」と題して、美容医療ではなく歯科医療の観点からの過大な咬合力への対応としてのボツリヌス療法を解説いただきました。
水口稔之先生ら(東京都)からは、「10秒でできる減張切開」として骨造成処置において必要となる減張切開の裏技的テクニックを紹介していただきました。